「ACE Studio 2.0」ボーカル変換編
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このページでは、「ACE Studio」のボーカル変換機能について解説します。
ACE Studioにはボイスチェンジャー機能も搭載されていますが、ボーカル変換機能であれば、ACE Studioが検出・推定した歌詞やピッチに誤りがあった場合に、後から修正できるという点が強みだと思います。
ボーカル変換機能は、ご自身の歌唱の録音や外部で用意したWAVファイルからも使うことができますが、今回はステム分離編で得られたボーカルのステムで試してみます。
トラックの追加

- ボーカル変換を行いたいWAVファイルをトラックに追加します。
※今回はステム分離編で出力されたボーカルを使用します。
ボーカル変換

- ボーカル変換したいトラックのリージョンを最初から最後までドラッグします。
※ご自身でACE StudioにWAVファイルを追加した場合は、最初から選択された状態になっています。

- ボーカル変換したいトラックのBPMを指定します。
※必須ではありませんが、変換後のボーカルを修正する際に視認性が良くなります。
※楽曲中でBPMが変動する場合は、この工程は省いて問題ありません。

- ボーカル変換したいトラックにある空白部分を右クリックし、[AIツール]>[ボーカル変換]の順にクリックします。

※複数言語が混ざったトラックも変換自体は可能ですが、変換後に修正が必要となる可能性が高いです。
※変換モデルに「V2」が選択されていると、「Inspire Me」で生成された楽曲の場合は歌詞がそのままインポートされてしまい、ピアノロール上に漢字とひらがなが入り混じってしまいました。
- ボーカルの言語は、今回のトラックの場合は「日本語」、変換モデルは「V1」、「元のボーカルのピッチカーブを使用する」が選択されていることを確認し、「変換開始」をクリックします。

- 変換には少し時間がかかります。

- リージョン内にピアノロールが縮小表示されたら完了です。
歌詞やピッチの修正

- ボーカル変換されたトラックを再生すると、歌詞やピッチの検出に誤りがあることがわかります。

- ボーカル変換されたトラックのリージョンをダブルクリックし、ピアノロールエディタを開きます。

- 歌詞やピッチを地道に修正していきます。

エクスポート

- 歌詞とピッチの修正ができましたが、ボーカルの音量バランスが悪いので、各トラックをエクスポートします。

- 「トラック毎に個別」、「エフェクトなしでエクスポート」、「全曲」、「ステレオ」を選択し、「エクスポート」をクリックします。
- 2026年2月現在のACE Studioでは、音量やエフェクトのオートメーションを書くような処理はできないので、お手持ちのDAWで軽い手直しをしましょう。
2026年2月現在のボーカル変換機能は、決して全自動の魔法ではありませんが、以下のニーズを持つクリエイターにオススメできそうです。
・「歌うこと」でメロディを形にしたい人
・自分の歌声をキャラクターの歌声に変換したい人
・生成AIで作成した楽曲のボーカルを修正したい人
現状では、歌詞の誤検出やピッチの微調整など、人間による仕上げの工程が欠かせませんが、一般的なAudio to MIDI(音声のMIDI変換)技術において、最も難しいとされているアーティキュレーションの再現が、ボーカルのみでも実現できている点に、大きな可能性を感じました。
今後、漢字・ひらがな・英語などを前後の文脈から適切に使い分ける歌詞検出や、AIが録音素材からテンポを自動解析し、ピアノロールへ完璧にマッピングしてくれるようになれば、ボーカル変換機能は更に良いものになると思います。


